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Facebook、Youtubeの最善策やいかに?枝分かれするプラットフォームの進むべき道

大手一般消費財メーカーUnilieverが「有害なプラットフォーム」への広告出稿を控えることについて検討しているとのニュースが話題を集めています。

Consumer goods company Unilever is threatening to pull all advertising from online platforms that allow “toxic” online content
(訳)消費財メーカーのUnilever社は、「有害な」コンテンツの蔓延を見過ごしているプラットフォームには広告出稿を行わない可能性がある、との警告を発しています。

Unilever社はP&G社などと並び、自社のブランディングやマーケティングに非常に力を入れており、その予算もかなりのもの。ここでいうプラットフォームとは暗にGoogleやFacebookを表しています。最近色々と問題も指摘されていましたからね...アメリカ大統領選時のフェイクニュースなどなど。

Last year, Unilever spent $9.4 billion on marketing, about a third of which was on digital advertising.
(訳)昨年Uniliever社は94億円をマーケィングに費やし、そのうち3分の1がWeb上の広告予算にあてられました。

そんなUnilever社がこのような発表を行ったことは、広告収益でマネタイズをしている各プラットフォームにとっては衝撃。自社のコンテンツに関する規約を見直さざるをえない状況になっています。2017年にもデジタル広告の透明性を求める発表を行っており、今回の発表はよりピンポイントでサービス名を示唆した形になっています。

Facebookとyoutubeの違い

大広告主の動きを受けてか、ここ最近Facebook、そしてYoutubeでプラットフォーム上のアルゴリズム・ガイドラインに関する報道が相次いでいます。 Facebookはフィード上でビジネスアカウントが流れる確率を下げるアルゴリズムに変更することを発表し、これにより企業・ビジネスアカウントは「有料広告」を利用しないとユーザーにリーチできない形に。

一方のYoutubeは、投稿動画に関するガイドラインを厳しくするとしつつも、富士山樹海での投稿が大きな物議をかもしたYoutuber「Logan Paul」氏については「プラットフォームから排除する」程の問題行動ではなかったとしています。かなりの批判があったように思うのですが...

※YouTube’s CEO says Logan Paul doesn’t deserve to be kicked off the platform

両プラットフォームのコンテンツの違い

2つのプラットフォームに見る違いは、それぞれのコンテンツそのものの違いに起因するのでは?と思います。 プラットフォーム上でのユーザー間コミュニケーションを促進することがゴールであるFacebookと、多様なクリエイターによるコンテンツの充実を目指すYoutube。

当然、Facebookは本来の目的に則さない企業アカウントにメスを入れ、Youtubeは本来望ましい(やりすぎだったとは思いますが)、独自のコンテンツを生み出してきた、Logan Paul氏を律しきれないのは致し方ないと言えます。

とはいえ、Facebookの場合は「うちで集客したいなら、これからはお金払わないと無理よ」と宣言したようなものなので、Facebook上でのマーケティング施策を見直す会社が出てくるでしょうし、Youtubeも、「コンテンツの多様性を重視する」というスタンスをとったことで、Unileverのような大企業からの出稿が減少するリスクを取りました。

両プラットフォームが今後、どうバランスをとってサービス・コンテンツの充実と広告出稿先としての魅力を担保していくのか、引き続き追っていきたいところです。

文引用
YouTube’s CEO says Logan Paul doesn’t deserve to be kicked off the platform

Unilever threatens to pull online advertising from ‘toxic’ platforms

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