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インスタ vs Google。2,000人の答えに見たイマドキの検索事情

「死にたい」 そうGoogleで検索すると、キャリア診断テストに誘導する記事が検索上位に表示される…。

DeNA社が運営するキュレーションメディアで、過剰に、そして非常にセンシティヴなキーワードに対してもSEO対策が取られいたその運営体制は2016年末に大きな批判を呼び、物議を醸しました。

ただこの事件においては、ある種のタブーを犯した点や、コピペ記事を多用し著作権の問題に飛び火した為に大炎上しましたが、「SEO対策」そのものはキュレーションメディアのみならず、Webサイトを運営するならもはや「常識」と言える知識です。

とりあえず「ググる」時代の終わり

最近だと、Web・ITに少しでも関わりのある人ならば大体みんな知識としてSEOを理解していますよね。
「検索する=Googleで調べる(ググる)」と言っていいぐらい、現代人にとってGoogle(もちろんYahooもですが)のような検索エンジンが重要と理解して、Web界隈の方々はSEOを意識してコンテンツ作りに励んでいるんですね。

ただ...こういった常識を持っていると、 「ユーザーは皆Googleで情報を検索して、そのまま意思決定をする」 と思ってしまいがちですよね。

それは、大きな間違いです!

Instagram > Google検索?

ここ最近の10代・20代の女性の声を聞くと、「Google検索」への依存度は以前に比べて大きく下がっています。 逆に(特にファションやコスメ、旅行などのジャンルで)存在感を急激に伸ばしているのが「Instagram」での検索

もちろん、Google検索を全く使わなくなっているわけではなく... 旅行先を探すにしても、Googleで検索した後にもう一度Instagramで検索し直して、「あ、本当にここ綺麗そう!行こう!!」と、後押しとなる情報を得てからじゃないと動かないんです。ハッシュタグの数が多いとより一層安心なんだそう。

「公式」が信頼されない時代

また、女子大生に話を聞いていると.... Googleで(当然)検索上位に出てくる「公式サイト」に掲載された綺麗な写真・映像を見ても「嘘っぽい」とのこと。Instagramで出た写真の方がずっとリアル、と。

最初、自分はよく意味がわからなかったんですが。。。要は 「公式ならどうとでも綺麗に見せられるし、いい写真も使えるから信用ならない!」 んだそうです。恣意的・ビジネス的意図があるものに彼女達は非常に敏感かつ、よりリアルな情報を求める傾向にあるんですね。

彼女たちが求めているのは「ユーザー目線の情報」であり、それこそが最も信頼できるもの。だからこそGoogleで調べて「正しそうな情報」を得ても、もう一度Instagramで検索し直して「情報を補う」という行動が自然なものになっているんですね。

Instagram上で2,000人にアンケートを実施

今回、こういった声を検証する為にPRESS公式のInstagramストーリーズでアンケートを実施しました。
質問は下記の2つ。

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  • どっちが便利?「Instagram / Google検索」
  • Instagram、旅行の予習に使っちゃう「YES / NO」

※前提として、ユーザー属性は下記をご参考に。 サービスの特性上「おしゃれに敏感な10代〜30代の女性」がメインです。

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24時間のアンケートで寄せられた2,000人の声、結果は下記の通りです!

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回答者2,000人のうち実に86%ものユーザーがGoogle検索よりもInstagramを便利に思っている、との結果が。

一方の、旅行先の選定には...

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なんと93%のユーザーがInstagramを活用**しているとの結果が出ました。

このデータを見ても多くのユーザー、特に20代前後の女性がInstagramを通して情報を得ていることがわかりますね。 旅行のように少し大掛かりなイベントだと、Instagramでしっかり情報を集めてから動きたい、という風に慎重さが増すんですかね。

Instagramは「最適化」に気づかれていないのか?

ただ、「リアルな情報」があるとされるInstagramがシステム・ビジネスの手が届いていないプラットフォームなのか?というと、ご存知の通り決してそんなことはありません。

Instagramも初期は時系列順に投稿がフィードに表示されていましたが、現在Instagramの投稿表示エンゲージメント率の高い(いいね・コメントの数が多い)投稿がフィードに現れやすいよう設計されています。ある種恣意的な操作は存在しています。

加えて、ユーザーの中から生まれた「憧れの存在」であるインフルエンサーも今や企業からの依頼を受けてのPR投稿を行っているのは周知の事実。フィードとフィードの合間には広告も挟み込まれています。

ただ多くのユーザーにとっては、Instagramが投稿の「最適化」を行っていようとも、まだ「インスタ離れ」の大きな理由にはなってはいないようです。

「ミレニアル世代」にとってのInstagram

They are wary of people telling them who they are or what they want. So whom do they trust? A photo app — after all, 83 percent of millennials sleep with their phones. And De Jesu knows it: “Trust is built into the platform.”
(訳)ミレニアル世代は、自分が誰なのか、何を求めているのかとコミュニケーションをとってくる人々に対して用心深いものです。では、彼らが信じるものとは何なのでしょうか?それこそ、写真アプリ(=Instagram)なのです。ミニレアル世代の83%はスマホの側で眠りにつきます。そして De Jesu (=Shhhowercap社CEO )氏曰く、「信頼は、そのプラットフォーム(=Instagram)上で醸成されるものです。」
文引用:Instagram Ads Are Basically Infomercials for Millennials

ミレニアル世代、つまりデジタルネイティブな若者たちにとって、情報はスマホ1つでいくらでもアクセスできます。上記の記事を見ても...そんな情報氾濫時代の中で、Instagramは彼らにとって特に信頼できる情報源であり続けています。

「いやいやGoogleもInstagramも結局はビジネスだから!一緒じゃん!」と思ったとしても、彼らのInstagramへの信頼は簡単には揺るぎません。むしろ、ミレニアル世代の間に培った「Instagram=リアル」という文化こそ、Instagramの何よりの強みなんです。

細心の注意を払ったマーケティングを

Instagramはある程度「最適化」されようとも、今やSEOを施されたGoogle検索と同じくらいの情報源として利用されています。
ユーザーにアプローチするチャネルとして今後も多くの企業やブランドがInstagramを利用しようと試みると思いますが...その際は、改めてInstagramが持つ価値・世界観を認識しないといけません。

Instagramでインフルエンサー・マーケティングを仕掛ける場合も広告を出稿する場合も、その世界観に沿った形で、その世界観を壊さない形で企画を練らないといけません。 ユーザーにとっての「リアル」をぶち壊してしまうと、PR施策の失敗のみならず、ユーザーのInstagramへの愛着すら壊してしまいかねません。

「とりあえず流行りのプラットフォームで広告を出してみよう」というノリでやろうとしているならばオススメしません。細心の注意を払い、施策を設計した上で活用すべきプラットフォームであることを忘れずに!

PRESSとは…

インスタグラマーの為のブログサービスPRESSでは、「共創」をテーマとして企業のブランディング・マーケティングに取り組んでいます。我々が事業を作るにあたっては 「コミュニティを創り出すこと」「文化が発信される場に育てること」を常に意識し、結果としてプロダクト(事業)をインフルエンサー・ユーザー・企業で共創する、という理念を掲げています。

PRESSの何よりの強みは、Instagramと徹底的に向き合い本質的な世界観創りに取り組んできたインフルエンサーと、彼女達のブログを楽しみにしているユーザー、双方のデータを蓄積していることです。

この強みを基に、様々な企業・ブランドとより良いマーケティング施策を企画・提案していきます。私達とともに本質的なSNSマーケティングに取り組んでいきたい、そんな時はぜひお気軽にご相談ください!

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